YOMOYAMAニュース&コラム NO.2
『素晴らしき音楽映画の世界』


さて、今月も始まりましたYOMOYAMAニュース&コラム。

タイトルからもお分かりの通り、今月は和清が厳選した音楽映画の特集です。
元バンドマンの和清としては前からこの企画はやりたかったんですが、
なかなかヒマが無くて‥‥

今回ご紹介する音楽映画は、

『クロスロード』(洋画)
『シドアンドナンシー』(洋画)
『アイデン&ティティ』(邦画)

この三本です。
もちろんテーマはロック!
じゃ、早速いってみましょう。



『クロスロード』(1986年制作 アメリカ)

監督 ウォルター・ヒル
出演 ラルフ・マッチオ、ジョン・セネカ、ジェイミー・ガーツ

【あらすじ】
音楽学校でクラシックギターを専攻しているユージン・マートン(ラルフ・マッチオ)は、
クラシックを学びながらもブルースミュージックに惹かれていた。
敬愛するのは伝説のブルースミュージシャン『ロバート・ジョンソン』。
ある日、ユージンはロバート・ジョンソンには一曲だけ未発表曲がある事を知り、
それをどうしても聴きたいと熱望する。
そんな時、ユージンは天才ブルースハープ奏者ウィリー・ブラウン(ジョン・セネカ)と出会う。
そうしてユージンはウィリーから、
「それを聴きたければ、かつてロバートが悪魔に魂を売った十字路(クロスロード)に行くしかない」
という事を聞かされ、ユージンはウィリーと共に伝説のクロスロードを目指し旅に出る。
旅の途中ユージンは家出娘のフランセス(ジェイミー・ガーツ)と出会い、初恋を知り、
他にも様々な体験を通して少しずつ成長してゆく。
そして辿り着いた伝説のクロスロード。そこで待ち受けていたものは‥‥

【コメント】
この映画の話の元になったのは、ロバート・ジョンソンのクロスロード伝説。

「アイツのギターテクニックは十字路(クロスロード)で悪魔に魂でも売り渡さなけりゃ弾けるはずがない」

西洋には昔から「十字路には悪魔が住む」そんな伝説があり、
それと結びついて生まれたのが、ロバート・ジョンソンのクロスロード伝説。
今で言う都市伝説みたいなもんですかね。
もっとも、ロバート・ジョンソン自体が伝説みたいな人ですけど。
1930年代、黒人だけの音楽だったブルースを白人層にまで浸透させ、
二十七歳という若さでこの世を去った伝説のミュージシャン。
映画のネタにしたくなる気持ちは分かります。
この映画に初めて出会ったのは、和清がまだバリバリ(死語)のバンドマンだった時代。
音楽映画ならなんでも良かれと思い、
監督があの伝説のロックンロール映画『ストリートオブファイアー』の監督とも知らず、
主演が、当時アメリカで一大カラテブーム巻き起こした映画『ベストキッド』の少年だとも知らず、
和清が勝手に決める世界三大ギタリストの一人『スティーブ・ヴァイ』が出演しているという、
それすらも知らずレンタル屋から借りてきたこの映画。

ちなみに、和清が勝手に決める世界三大ギタリストとは、

『ジェフ・ベック』(BLOW BY BLOW)
『ランディ・ローズ』(オジー・オズボーン TRIBUTE)
『スティーブ・ヴァイ』(Passion and Warfare)

この御三方のこと。(カッコ内はおすすめアルバムです)
興味のある方は是非ネットで調べてみてください。
イヤってほど検索に引っかかります(笑)

見所はなんと言っても大詰めのシーンで披露されるヴァイの早引きシーンと、
イモ丸出しの迷演技(笑)
まあ、そんな事を言いつつも今では心の名作になっているわけですが、
当時バンド仲間とはこの映画に対して、こんな会話を交わしていました。

バンド仲間「…でもさ、あの映画ってブルースとかロックに興味が無いと面白くも何ともないよね」
和清   「(爆)言えてる言えてる!」

まあ、そんな映画ですσ(^◇^;)。。。


『シドアンドナンシー』(1986年制作 イギリス)

監督 アレックス・コックス
出演 ゲイリー・オールドマン、クロエ・ウェッブ

【あらすじ】
1976〜78の期間、一大パンクムーブメントを巻き起こしたパンクバンド『セックスピストルズ』
そのベーシストであり、今尚影響を与え続ける伝説のパンクロッカー『シド・ビシャス』
そして、いつも彼と共にいた恋人『ナンシー・スパンゲン』
彼等二人の出会いから別れを描いた伝記映画。

【コメント】
おすすめの映画紹介と題しているにも関わらず、こんな事を書くのは本当に心苦しいのですが、
和清はこの映画に対してだけは多くを語るつもりはありません。
語っても語り尽くせないほどの魅力がこの映画にはあるからです。

賛否両論はあります。
極端なほどの。

「シド・ビシャスをここまで克明に描いた映画は後にも先にもこの映画だけ」
と、言う人もいれば、
「テーマが全く見えてこない。何を言わんとしているか全然分からない」
と、言う人もいます。
「悪者は結局ナンシーだったんじゃん」
と言う、ファンの声も聞きます。

しかし、和清はあえてこの賛否全てを否定します。

『世界最高のラブストーリー』

これが和清のこの映画に対する評価です。

自分が何処に行こうとしているのかも分からないシド。
一緒に居ても傷つけあうだけだと分かっていても離れる事のできないナンシー。
その人生には苦悩と葛藤しか無くても、
それでも生き抜こうとした純粋な少年の姿がありました。
大人と呼ばれるモノになる事も出来ずに、
ただ素直に喜んだり悲しんだりした無垢な少女の姿がありました。
バンクスだとかドラッグだとか、それらはこの時代だったから彼等に付随してきただけであって、
それらが無くても彼等の姿は間違いなく青春そのものだったんです。

ちなみに、あの『NANA』という漫画が流行ったせいか、
昨今では随分とパンクファッションが主流になっているようで‥‥
頭のカタイ、オッサンの意見なのかもしれませんが、
十年以上昔のこと、薄手のアーミーコートの背中に赤のスプレーでアナーキーのAをペイントして、
ステージでベースを掻き鳴らしていた和清に言わせてもらえば、こんな感じなんですけど‥‥
『ファッションパンクスがっ!!』(漫画To−yより、イサミのセリフ)
笑える人は笑ってください(笑)


『アイデン&ティティ』(2003年制作 日本)

監督 田口トモロヲ
原作 みうらじゅん
脚本 宮藤官九朗
出演 峯田和伸、麻生久美子、中村獅童

【あらすじ】
ギターの中島、ボーカルのジョニー、ベースのトシ、ドラムの豆蔵の4人組ロックバンド“SPEED WAY”は、
一大バンド・ブームに乗ってメジャーデビューを果たし、
ファーストシングルもヒットして順調な滑り出しを切っていた。
だが同時に、彼らは“売れる歌”と“ほんとうに歌いたい歌”の狭間で悩み続けていた。
そんなある日の夜、創作活動の行き詰まりに苦しむ中島の前に、
ボブ・ディランに似た風貌の“ロックの神様”が現われる。
以来自分の前にだけ頻繁に現われるその姿を見て、
中島はロックから遠ざかっていく自分を否応なく自覚してしまうのだった‥‥

【コメント】
台湾でのライブの際、ステージで下半身を出して警察に捕まり、
バンドに興味の無い人達にまでその名を轟かせた『銀杏BOYZ』のボーカル峯田和伸、初主演映画。

しかしこの映画、ハッキリ言ってバンドをテーマにしているくせに夢も希望もありません。
この日本でロックだとかバンドなんてものが、
どれくらい商業価値が無いかという現実をまざまざと見せ付けています。
商業ロックなんて物はロックじゃありませんしね。(; ̄_ ̄)=3

物語の舞台となる時代は90年代前半に巻き起こったバンドブームの頃なんですが、
この映画で語られている現実は今も大して変わらないと思います。
その昔、筋肉少女帯の大槻ケンヂさんが、
『ロックなんか犬が食え!』
と叫んでいましたが、その言葉の意味が本当によく分かる映画です。
今、夢を持ってバンドをやっている若い子達は、ちょっと見ない方がいいかもしれませんね。
バンドやめたくなるかもしれませんから‥‥(笑)

バンドブームの時代にバンドだのロックだのやっていた人達には、
良くも悪くも、たまらない映画です。
主人公の行動に、
「お前が本当に求めているのはそれじゃないだろ!」と、
つい叫びたくなってしまいます。
懐かしいバンドとかも出演しています。(カブキロックスとかニューロティカとか)
今もバンドを続けている人達には、
身に覚えのある現実が盛り込まれていて思わず切なくなってしまうんじゃないでしょうか?

この映画で唯一「夢」があるとすれば、麻生久美子さんの演じる役柄ですね。
「こんなデキた女はいねー」
と思わず呟いてしまいますが、同時に引き込まれてもしまいます。
あれは男の理想だね(笑)

まあ、一番驚くべき事は、ストーリーに多少のしつこさは感じるものの、
宮藤官九朗さんが最後まで真面目に脚本を書いているということでしょうか。
彼はやっぱり脚本家ではなく、バンドマンだったようです。

とりあえず、挿入歌になっている、
『大人の悩みに子供の涙』
この歌が和清は大好きです。



さてさて、今回ご紹介した和清お気に入りの三本、いかがだったでしょうか?
つたない筆力ではありますが、少しでもその魅力をお伝えすることが出来ていれば幸いです。

‥‥が、しかし!

所詮は『百聞は一見にしかず』です。
どんな言葉で語ろうとも、その物語の魅力は見た人にしか分かりませんし、
また、その人の感じた魅力はその人だけのものなのです。
興味があれば、是非ご覧になってみてください。(^o^)/

あっ、そうそう。
余談ですが、『アイデン&ティティ』のコメント、
どっかで見た事あるなぁ‥‥
と感じた方は相当にコアな方です(笑)
貴方の見掛けたそのレビュー、書き込み人の名前は違えど、実は和清ですから。

この音楽映画のネタ、また機会があれば、今度はテーマを変えてお送りしたいと思います。
それではまた。

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